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中国の東に、「水の辺りにある芸術の都」と呼ばれる街がある。ここは、千年という長い歴史の間で、風流で優雅な都市として世に知れ渡り、日本人観光者にとって最も行く価値のある中国都市の一つと評判されている。それが、蘇州市。蘇州は、約2500年の歴史を持つ中国の歴史・文化名城で、世界遺産示範都市でもある。行くなら、絶対に期待が外れることのない理想的な観光地である。

蘇州は日本との縁が深く、2000年以上の付き合いがある。唐代では、日本より遣唐使が何度か派遣され、当時、蘇州は主要な駐在地となっていた。蘇州を代表とする江南文化は徐々に日本に伝わり、仏教、中国医学、建築、書道などの分野に幅広く影響をしていた。例として、蘇州庭園と日本庭園の枯山水、昆曲と歌舞伎、桃花塢木版年画と浮世絵、蘇繍と日本の着物の刺繍、江南飲茶と茶道などが挙げられる。今日でも、蘇州と日本の共通点が多くの分野で見られる。蘇州の寒山寺を代表とする寒山文化は、今でも日本の詩歌、小説、演劇に深く影響を与えている。寒山寺で鐘の音を聞きながら、新年の幸福を祈ることは、多くの日本人観光者の憧れである。

では、蘇州は一体どこがいいだろうか？実は、蘇州を好きになる理由はたくさんある。まず、深みのある歴史の蓄積だけでも十分気になるだろう。蘇州は中国の都市の中では最も世界遺産の多い街で、蘇州庭園と中国大運河の2種類がある。そのほかにも、昆曲、古琴、宋錦、綴織、端午節、蘇州香山帮などの世界的な無形文化財遺産が6項目あり、ユネスコに「手工芸と民間芸術の都」と認定されている。

古城蘇州に足を踏み入れてみると、民俗、シルク、城壁、状元、碑刻などの各テーマの博物館があちこちに点在し、海外まで名を馳せる蘇州博物館とともに、呉の文化の奥義を生き生きと世にアピールしていることがわかる。

    山もあれば湖もあり、豊かな自然風景に恵まれた蘇州は江南ならではの優しい雰囲気や品格があり、自然の景色と人・文化は相まって、独特な魅力で人々を惹きつけている。蘇州スタイルの暮らしは人を虜にしており、朝の日光を浴びながら朝市を巡ったり、庭園に入って演劇とお茶を楽しんだり、老街で散策しながら、犬や猫と遊んだりするのもいいし、小橋の流水の古鎮に滞在し、千年の古村で森の野趣を探したり、夜の景色を楽しんだり、昔と現代の融合を味わってもいい。そして何といっても欠かせないのは蘇州式の料理とお菓子である。こだわった盛りつけ、旬の食材などによって、蘇州人繊細かつ上品な料理センスは隠れることなく表現されている。

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